新しい記事を書く事で広告が消せます。
2008年度のJRA賞が昨日発表された。
JRA賞というのは、その年の中央競馬において、
優秀な成績を収めた競走馬に対して贈られる賞である。
2歳、3歳、4歳以上の牡馬(ぼば、オス馬)、
牝馬(ひんば、メス馬)からそれぞれ一頭、
短距離、ダート、障害からそれぞれ一頭、
そして全馬を含め最も優秀と認められた馬が
「年度代表馬」として表彰される。
今年は年度代表馬、最優秀4歳以上牝馬にウオッカ号が選出された。
ウオッカというのは2007年に牝馬としては64年ぶり3頭目の
日本ダービー馬となった歴史的名牝である。
2008年は牡牝混合の安田記念(1600m)、天皇賞秋(2000m)という
二つのG1レースに優勝したのが年度代表馬選出の決め手となった。
人間でもそうだが、運動能力では男女の力量差というのがある。
100m走でもマラソンでも、走り幅跳びでもやり投げでも、
男女は別々に競技する。ともに競技すれば男の成績が上になる。
それは馬でも同じで、一般的に牝馬は牡馬に能力で劣る。
だから牝馬限定レースが存在し、牡牝混合レースであれば斤量に差がつけられる。
特にレースの距離が延びるほど、牝馬は劣勢となる。
1600m以下のレースでは牝馬の活躍も多いが、
2000m以上になると特に苦戦を強いられる。
その中で、牡牝混合のG1レースを既に3勝しているウオッカは、
人間で言えばジョイナーがカールルイスを3度抜き去る、
またはジャガー横田が朝青龍を3度寄り切るというような快挙なのだ。
その数十年に1頭と言われる名牝ウオッカに、
3勝2敗と現時点で勝ち越している牝馬がいる。
ダイワスカーレットという馬で、ウオッカと同じ年齢である。
ウオッカが今までG1で大敗したり格の低いレースを取りこぼしたり
しているのに対し、このダイワスカーレットは連(2着以内)を外したことがない。
能力では、ウオッカと同等、またはそれ以上である。
しかし2008年のダイワスカーレットは、2cmに泣いた。
2008年の天皇賞秋は歴史に残る名勝負となった。
そのレースまでダイワスカーレットに1勝3敗と負け越しているウオッカは、
天皇賞秋で再戦するにあたり、
ダイワを負かすための調教をし、作戦を練り、それを実行した。
ダイワスカーレットのレースぶりは常に安定している。
抜群のスタートを切り、そのままペースを落とさず先行し、
最後の直線ではさらに伸びて、他馬を突き放す。
そんなダイワスカーレットを交わすためには、
ウオッカは直線でダイワと「併走しない」ことが必要だった。
並びかけ追えば追うほど、ダイワはさらに伸びるのだ。
レースはダイワスカーレットが逃げて、異例のハイペースとなった。
一般的にはレース中盤ではペースが落ちつき、
最後の直線で爆発するための力を温存しておくものだ。
しかしこの日のダイワは一度もペースを落とさなかった。
このペースで逃げた馬は、直線へ向いて
ブレーキを踏んだように失速し、後続馬に続々と抜かれていくものだ。
選りすぐりの実力馬が揃うG1レースならなおさらだ。
しかしダイワスカーレットは失速しない。
力を溜めていたはずの後続馬たちは、なかなか追いつくことが出来ない。
内ラチ(内側の柵)沿いで逃げ切りを図るダイワを、
ウオッカは距離を置いた外側から追い込んで行った。
すぐ横につけ併走すればダイワはなかなか抜かせないからだ。
しかし、ウオッカにとっても併走する馬がいなければ、
闘争心に火が付かず、末脚が不発となった可能性が高い。
ウオッカは、内側にディープスカイを引き連れて追い上げてきた。
2008年のNHKマイルCと日本ダービーを優勝した能力の高い馬で、
この併走相手として申し分ない馬とともに並んで上がってきたことが
ウオッカにとって幸運となった。
ウオッカがディープを突き放してしまえば、
そこで気が抜けて、脚色が鈍っていただろう。
しかしディープはウオッカを猛然と追い続けた。
ウオッカはディープに抜かれまいと、
最後まで気を抜くこと無く全力でゴール板を目指した。
ウオッカのすぐ内側にディープ、
そして馬2頭分ほどのスペースが空いてダイワ。
ダイワにとっては併せ馬がいない分、走りにくかった。
勢いよく突っ込んでくる2頭のダービー馬。
競馬の常識では、逃げ馬はあっという間にかわされるはず。
そしてかわされた逃げ馬に、差し返す余力はない。
ダイワはウオッカに並ばれ、かわされたように見えた。
実況をするアナウンサーも、視線をウオッカとディープに注いだ。
しかし、ダイワスカーレットは並ばれたあとかわされず、
さらにもう一伸びをしてきたのだ。人知を超越した能力である。
ディープはひと踏ん張りが利かず、脚色が鈍ってきた。
そのまま猛追するウオッカと、差し返すダイワの鼻先が、
ちょうど並んだところがゴール板だった。
その走破タイムは1分57秒2。
従来を0.8秒上回る常識外れのレコードタイムであった。
競馬場の観客やテレビの視聴者は、
自分の馬券を忘れ、そのレースの凄まじさに声を失い、
やがて大きな声援と拍手を、惜しみなく2頭の牝馬に送った。
長い長い写真判定の結果、
ウオッカが1着、ダイワスカーレットが2着と確定した。
その差わずか、2cm。
記憶に残る名勝負を演じた2頭。
しかし、天皇賞優勝馬として記録に残るのは、ウオッカ1頭のみ。
これでG1を4勝、うち牡牝混合3勝としたウオッカに対し、
この時点でダイワはG1を3勝しながらも、全て牝馬限定戦である。
ダイワの能力はウオッカと同等、もしくはそれ以上である。
直接対決でもまだ勝ち越している。
しかし記録の上では、ウオッカに大きく差をつけられてしまったのだ。
その約2か月後、ダイワスカーレットは
全ての鬱憤を晴らすかのような、大きな勝ち星を挙げる。
1年の総決算、グランプリレース有馬記念(G1、2500m)で、
並居る強豪牡馬たちを寄せ付けず、ぶっちぎって優勝。
しかし、そこにウオッカの姿はなかった。
ウオッカとの決着は、2009年に持ち越された。
そして前述のように、ウオッカはJRA賞で2冠に輝いた。
ダイワスカーレットは無冠に終わった。
クレオパトラの鼻が低かったら歴史が変わった、と言われる。
ダイワスカーレットの鼻が、あと2cm高かったら、
競馬の歴史は大きく変わっていただろう。
しかし、2009年も現役を続ける2頭。
誰も知らない歴史が、今年も新たに作られるのである。
JRA賞というのは、その年の中央競馬において、
優秀な成績を収めた競走馬に対して贈られる賞である。
2歳、3歳、4歳以上の牡馬(ぼば、オス馬)、
牝馬(ひんば、メス馬)からそれぞれ一頭、
短距離、ダート、障害からそれぞれ一頭、
そして全馬を含め最も優秀と認められた馬が
「年度代表馬」として表彰される。
今年は年度代表馬、最優秀4歳以上牝馬にウオッカ号が選出された。
ウオッカというのは2007年に牝馬としては64年ぶり3頭目の
日本ダービー馬となった歴史的名牝である。
2008年は牡牝混合の安田記念(1600m)、天皇賞秋(2000m)という
二つのG1レースに優勝したのが年度代表馬選出の決め手となった。
人間でもそうだが、運動能力では男女の力量差というのがある。
100m走でもマラソンでも、走り幅跳びでもやり投げでも、
男女は別々に競技する。ともに競技すれば男の成績が上になる。
それは馬でも同じで、一般的に牝馬は牡馬に能力で劣る。
だから牝馬限定レースが存在し、牡牝混合レースであれば斤量に差がつけられる。
特にレースの距離が延びるほど、牝馬は劣勢となる。
1600m以下のレースでは牝馬の活躍も多いが、
2000m以上になると特に苦戦を強いられる。
その中で、牡牝混合のG1レースを既に3勝しているウオッカは、
人間で言えばジョイナーがカールルイスを3度抜き去る、
またはジャガー横田が朝青龍を3度寄り切るというような快挙なのだ。
その数十年に1頭と言われる名牝ウオッカに、
3勝2敗と現時点で勝ち越している牝馬がいる。
ダイワスカーレットという馬で、ウオッカと同じ年齢である。
ウオッカが今までG1で大敗したり格の低いレースを取りこぼしたり
しているのに対し、このダイワスカーレットは連(2着以内)を外したことがない。
能力では、ウオッカと同等、またはそれ以上である。
しかし2008年のダイワスカーレットは、2cmに泣いた。
2008年の天皇賞秋は歴史に残る名勝負となった。
そのレースまでダイワスカーレットに1勝3敗と負け越しているウオッカは、
天皇賞秋で再戦するにあたり、
ダイワを負かすための調教をし、作戦を練り、それを実行した。
ダイワスカーレットのレースぶりは常に安定している。
抜群のスタートを切り、そのままペースを落とさず先行し、
最後の直線ではさらに伸びて、他馬を突き放す。
そんなダイワスカーレットを交わすためには、
ウオッカは直線でダイワと「併走しない」ことが必要だった。
並びかけ追えば追うほど、ダイワはさらに伸びるのだ。
レースはダイワスカーレットが逃げて、異例のハイペースとなった。
一般的にはレース中盤ではペースが落ちつき、
最後の直線で爆発するための力を温存しておくものだ。
しかしこの日のダイワは一度もペースを落とさなかった。
このペースで逃げた馬は、直線へ向いて
ブレーキを踏んだように失速し、後続馬に続々と抜かれていくものだ。
選りすぐりの実力馬が揃うG1レースならなおさらだ。
しかしダイワスカーレットは失速しない。
力を溜めていたはずの後続馬たちは、なかなか追いつくことが出来ない。
内ラチ(内側の柵)沿いで逃げ切りを図るダイワを、
ウオッカは距離を置いた外側から追い込んで行った。
すぐ横につけ併走すればダイワはなかなか抜かせないからだ。
しかし、ウオッカにとっても併走する馬がいなければ、
闘争心に火が付かず、末脚が不発となった可能性が高い。
ウオッカは、内側にディープスカイを引き連れて追い上げてきた。
2008年のNHKマイルCと日本ダービーを優勝した能力の高い馬で、
この併走相手として申し分ない馬とともに並んで上がってきたことが
ウオッカにとって幸運となった。
ウオッカがディープを突き放してしまえば、
そこで気が抜けて、脚色が鈍っていただろう。
しかしディープはウオッカを猛然と追い続けた。
ウオッカはディープに抜かれまいと、
最後まで気を抜くこと無く全力でゴール板を目指した。
ウオッカのすぐ内側にディープ、
そして馬2頭分ほどのスペースが空いてダイワ。
ダイワにとっては併せ馬がいない分、走りにくかった。
勢いよく突っ込んでくる2頭のダービー馬。
競馬の常識では、逃げ馬はあっという間にかわされるはず。
そしてかわされた逃げ馬に、差し返す余力はない。
ダイワはウオッカに並ばれ、かわされたように見えた。
実況をするアナウンサーも、視線をウオッカとディープに注いだ。
しかし、ダイワスカーレットは並ばれたあとかわされず、
さらにもう一伸びをしてきたのだ。人知を超越した能力である。
ディープはひと踏ん張りが利かず、脚色が鈍ってきた。
そのまま猛追するウオッカと、差し返すダイワの鼻先が、
ちょうど並んだところがゴール板だった。
その走破タイムは1分57秒2。
従来を0.8秒上回る常識外れのレコードタイムであった。
競馬場の観客やテレビの視聴者は、
自分の馬券を忘れ、そのレースの凄まじさに声を失い、
やがて大きな声援と拍手を、惜しみなく2頭の牝馬に送った。
長い長い写真判定の結果、
ウオッカが1着、ダイワスカーレットが2着と確定した。
その差わずか、2cm。
記憶に残る名勝負を演じた2頭。
しかし、天皇賞優勝馬として記録に残るのは、ウオッカ1頭のみ。
これでG1を4勝、うち牡牝混合3勝としたウオッカに対し、
この時点でダイワはG1を3勝しながらも、全て牝馬限定戦である。
ダイワの能力はウオッカと同等、もしくはそれ以上である。
直接対決でもまだ勝ち越している。
しかし記録の上では、ウオッカに大きく差をつけられてしまったのだ。
その約2か月後、ダイワスカーレットは
全ての鬱憤を晴らすかのような、大きな勝ち星を挙げる。
1年の総決算、グランプリレース有馬記念(G1、2500m)で、
並居る強豪牡馬たちを寄せ付けず、ぶっちぎって優勝。
しかし、そこにウオッカの姿はなかった。
ウオッカとの決着は、2009年に持ち越された。
そして前述のように、ウオッカはJRA賞で2冠に輝いた。
ダイワスカーレットは無冠に終わった。
クレオパトラの鼻が低かったら歴史が変わった、と言われる。
ダイワスカーレットの鼻が、あと2cm高かったら、
競馬の歴史は大きく変わっていただろう。
しかし、2009年も現役を続ける2頭。
誰も知らない歴史が、今年も新たに作られるのである。
![]() | ←「面白い」と感じた方は是非クリックを |
競馬
こんばんは。 初めまして 熟を と申します。 (*^_^*)
競馬を楽しまれているようですねぇ。
”ダイワスカーレットの鼻が、あと2cm高かったら” なかなか面白い表現です。
たしかに、この天皇賞(秋)は、名勝負です。
私は、写真判定の時間が長かったので、同着かっ!?と思いました。
2009年の新たな歴史!
楽しみですねぇ。どこかで、再戦があるのかなぁ。
好きな女体の部位!
私は、そうですねぇ、お尻から太ももにかけてのラインですかねぇ。
熟を | URL | 2009年01月25日(Sun)21:06 [EDIT]
コメントありがとう!
ようこそはじめまして!
コメント頂きありがとうございます。
昨年の天皇賞秋は、競馬ファンにはたまらない
名勝負でしたね。
この春のローテーションとしては、
ウオッカはドバイデューティフリー、
ダイワスカーレットはフェブラリーSからドバイワールドCへ
向かうようですね。
国内最強牝馬が、海外でどれだけ通用するのか、
いまから楽しみです。
お尻から太ももというと「トモ」ですね。
女性特有の丸みを帯びたラインは、
なんともそそられますな。
僕は脚のライン、肉の付き具合、肌の色や張りなんかが
とても気になりますね〜。
ケンゴリン | URL | 2009年01月26日(Mon)18:20 [EDIT]
| Home |



